No.126 (日露戦争と韓国併合) :
「日露戦争と第一次世界大戦の関係とは?」
日露戦争の講和条約であるポーツマス条約を結んだ日本は,中国東北部の両国の
権益を共同して擁護するために1907年,日露協約を結んだ。この協約により日露
戦争では日側だった英も露と同年,英露協商を結んだ。英仏はファショダ事件
(1898年)以来接近し,日露戦争開戦直後の1904年に英仏協商を結んでいたので,
ここに英・仏・露という第一次世界大戦での三国協商という組み合わせができた。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
日本の存亡を賭けた日露戦争が,第一次世界大戦の勃発にも大きな影響を有する
ことを知り,意欲的に学習に臨んでいる。
思考・判断:
フランスとドイツがロシアを,イギリスとアメリカが日本を支持した日露戦争が,
ドイツに対抗するために結成された英仏協商や,戦後の日露協約を媒介とした英
露協商の成立を導いたことについて,的確に判断している。
資料活用の技能・表現:
日露戦争の主な戦いの場所を地図上で確認し,下関条約や三国干渉以降,両国の
係争地であった中国東北部が戦場の中心であったことを実感している。
知識・理解:
日露戦争と,開戦直後に締結された英仏協商,戦後に成立した英露協商の因果関
係やその意義について,基本的な知識を身につけている。